【2月23日 AFP】(更新)米国で22日、新型コロナウイルスによる累計死者数が50万人を超えた。ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は「悲痛」な節目だと述べ、パンデミック(世界的な大流行)に対し一致団結して闘おうと国民に呼び掛けた。

 全米でテレビ放映された演説でバイデン氏は、過去に自らの家族を見舞った悲劇に触れ、「それ(人の死)がどのようなものか分かっている」と共感を示し、「すべての米国民には、亡くなった人々と彼らが残したものを忘れないようにしてもらいたい」と述べた。

 さらに「(感染拡大抑制のために)行動し、警戒心を怠らず、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を主張し、マスクを着用し、ワクチン接種を受けてほしい」とも呼び掛けた。

 新型コロナによる死者数は、国別で米国が最多となっている。この日、ホワイトハウス(White House)や全米の連邦政府施設、全世界の米大使館で半旗が掲げられた。

 さらにホワイトハウスでは、死者数50万人を表してろうそく500本をともした追悼式が行われ、バイデン大統領、カマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領両夫妻が黙とうをささげた。米海兵隊軍楽隊が「アメージング・グレース(Amazing Grace)」を演奏した。

 バイデン氏は「国家としてこのままにしておくことはできないし、させてはならない」と述べ、国民に決意を示そうとも呼び掛けた。「家族や地域社会を分断する政治や偽情報を終わりにしなければならない」とし、「アメリカ合衆国として一致団結し、共にこれ(新型コロナ)と闘わねばならない」と語った。(c)AFP