【2月23日 AFP】米ニューヨーク州検察当局がドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の納税記録開示を求めた訴訟で、米連邦最高裁は22日、トランプ氏側の訴えを退け、検察への開示を認めた。

 訴訟は、ニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)地区のサイラス・バンス(Cyrus Vance)検事がトランプ氏の会計事務所マザーズUSA(Mazars USA)に対して出した、トランプ氏の納税記録提出を求める召喚状に関連したもの。検察側はトランプ氏の財務に関する捜査の一環として、2011年以降の納税記録8年分の開示を求める法廷闘争を数か月にわたり続けていた。最高裁は、開示回避を目指したトランプ氏側の訴えをコメントなしで退けた。

 バンス検事の捜査は当初、ポルノ女優のストーミー・ダニエルズ(Stormy Daniels)さんら、トランプ氏と不倫関係にあったと主張する女性2人に対し2016年の大統領選以前に行われた支払いに焦点が置かれていた。だが捜査の対象はその後、脱税や保険・銀行詐欺の疑いにも拡大。トランプ氏はこの捜査を「米国史上最悪の魔女狩り」と呼んでいた。

 最高裁は昨年7月、現職大統領は刑事訴追から免責されると主張したトランプ氏側の訴えを退けた。トランプ氏側はその後、開示請求書類が広範すぎるとして異議を申し立てていた。(c)AFP