【2月22日 AFP】英政府は21日、新型コロナウイルスワクチンの接種計画を加速し、7月末までに全成人への1回目の接種を終える方針を示した。

 ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は、51歳以上への1回目の接種を4月中旬までに完了できるとの見通しを表明。「7月末までに全成人への接種を終了するのが、現在の目標だ。そうすることで、重症化リスクの最も高い人々をいち早く守り、制限の一部をさらに緩和することが可能になる」と述べた。一方で、制限の緩和は「慎重かつ段階的に」行う必要があるとも強調した。

 英政府の当初計画では、51歳以上は5月中、全成人は9月中をめどに接種1回目を終えることを目指していた。英国では、すでに成人人口の3分の1に当たる1700万人超が少なくとも1回の接種を受けている。

 首都ロンドンのあるイングランドは現在、3回目のロックダウン(都市封鎖)が敷かれている。ジョンソン氏は22日、英議会でロックダウン緩和に向けた方針を説明する予定だ。

 ジョンソン氏が発表するとみられる行程表では、3月8日から学校を再開し、屋外活動なども徐々に認められると予想されている。だが、商店やパブの全面的な営業再開やスポーツイベントの観客数制限の撤廃は先送りされそうだ。

 マット・ハンコック(Matt Hancock)保健・社会福祉相は21日、「誰もが通常の生活に戻りたがっているのは理解できるが、慎重になるのは正しいことだ」とスカイニューズ(Sky News)に述べ、今も2万人近い新型コロナ患者が入院している点に留意を促した。(c)AFP/Jitendra JOSHI