【2月22日 AFP】国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ(Rafael Grossi)事務局長は21日、イラン側との2日間の協議で3か月間の「一時的な解決策」が見いだされ、IAEAはイランでの監視を継続し、同国の核問題に関する外交交渉を行う時間的な余裕ができたと語った。ただし、イランで23日に発効する法律によって、IAEAの査察は制限されることになると認めた。

 保守派が多数を占めるイラン議会は昨年12月、米国が今月21日までに制裁を解除しなければ核査察の一部受け入れ停止を求める法律を可決。イランはIAEAに対して、米国の制裁が解除されない場合は、核関連活動が疑われる軍事施設など、核施設以外での査察の受け入れをはじめとする「透明性確保のための任意的措置」を停止すると通達していた。


 イラン訪問を終えてオーストリアのウィーンに戻ったグロッシ氏は、このたびの一時的な合意の下では「立ち入りできるものは少なくなる。その現実を認めよう」と述べた。「それでも、必要なレベルの監視と確認作業を維持することはできた」として、「合意内容は実現可能なものであり、私たちの隙間を埋めるのに役立ち、現状を打開してくれるはずだ」と語った。(c)AFP/Jastinder KHERA with Amir HAVASI in Tehran