【2月22日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)、女子シングルスで2年ぶり2回目の優勝を果たした大坂なおみ(Naomi Osaka)が、女子テニスの顔は今もセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)だという考えを示す一方で、次世代の手本になることには意欲を見せた。

 大坂は20日の決勝でジェニファー・ブレイディ(Jennifer Brady、米国)に6-4、6-3で勝利し、四大大会(グランドスラム)ここ8大会中4大会目の優勝を飾ると共に、シーズンをまたいだ公式戦連勝を21試合に伸ばした。

 23歳ながらグランドスラム4勝目を挙げ、新世代の旗手としての地位を確立した大坂について、国別対抗戦ビリー・ジーン・キング・カップ(Billie Jean King Cup、旧フェドカップ〈Fed Cup〉)のオーストラリア代表で監督を務めるアリシア・モリック(Alicia Molik)氏は「世代交代」を宣言し、米誌ニューヨーカー(New Yorker)は大坂を「この世代で最も魅力的な選手」と呼んだ。

 それでも本人は、セレーナから女子テニスの主役の座を奪ったのではないかという問いかけに対して「そんなことは全くない」と答え、とにかく自分に正直であり続けたいと話した。

「コートの内外で経験を積んで、自分に自信がなくても構わないと思えるようになった」

「自分の状況に対して、以前よりも冷静になれている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の中で、グランドスラムに出場できたことが本当にうれしい」

 優勝後、大坂が長い間ファンのサインの求めに応じていたことについては、SNSで広く称賛の声が集まっている。以前は内気で、有名になることになかなか慣れなかったという大坂は、今も「人間として成長している」ところだが、若手の刺激になりたいと話している。