【2月22日 AFP】21日に行われた全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)男子シングルス決勝で、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に完敗したダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)が、男子テニスのいわゆるビッグ3を「テニスサイボーグ」と表現し、回路をショートさせる方法を今も探している途中だと話した。

 メドベージェフは公式戦20連勝を引っ提げて決勝に臨んだが、世界ランキング1位の壁にぶつかり、5-7、2-6、2-6で敗れてジョコビッチに大会通算9度目となる優勝、さらには3連覇を許した。

 新世代の筆頭とされる25歳のメドベージェフは、3人で四大大会(グランドスラム)通算58勝を挙げているジョコビッチ、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の3人を倒す方法に頭を悩ませている。

 メドベージェフは「これは良い意味で、ある種のテニスサイボーグの話だ。とにかく信じられない選手たちだよ」とコメントした。

「いつも言っている通り、単純に他の選手よりも優れている。そうはっきり言える。数字も含めたあらゆる面で、それが事実だ」

「だからこそ、これだけ多くグランドスラムで勝っている。とにかく本当に素晴らしい選手たちだ」

 敗れはしたものの、2019年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)決勝でナダルと5セットの激闘を演じたメドベージェフは、優勝に迫っていると思いたいと話し、「近づいていると思う。いつも言っているが、僕にとっては経験がカギになる。次にノバクと決勝で当たるときは、コートの中で、もしかしたらコート外でも、別のやり方ができる確信がある」とコメントしている。

 それでも、実績の面でナダル、フェデラー、そして「メルボルンの王」ジョコビッチに肩を並べられる可能性はないと考えている。

「全豪オープンで9勝しようと思うなら、毎年勝っても、34歳までかかる。自分を信じてはいるが、それができるとは思わない。全仏オープンテニス(French Open)で13勝しているラファも同じだ」

「きょうのノバク戦で言えば、試合をかき回してやろうと思っていた。何か違うことをやりたかったが、彼に時間を全て奪われたような感覚だ。それでも2時間くらいと、そんなに早く終わったわけじゃない。だけど自分にとっては、30分したら準優勝のトロフィーを手にして立っていた。そんな感じだった」 (c)AFP