【2月21日 AFP】(更新)全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は21日、男子シングルス決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7-5、6-2、6-2で第4シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)を下し、自身の最多記録を更新する9度目の大会制覇を果たした。

 世界ランキング1位のジョコビッチは、7400人のファンが入ったロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)でメドベージェフに圧勝。連勝が20で止まったメドベージェフは、初の四大大会(グランドスラム)優勝はならなかった。

 全豪オープン3連覇を果たしたジョコビッチはこれでグランドスラム通算18勝となり、同20勝のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)まで2勝に迫っている。

 しかし、今大会ではあわや棄権を余儀なくされるような腹筋のけがに苦しみ、決勝までに珍しく計5セットを落とすなど浮き沈みの激しい道のりだった。一時はプレーを続けるのは賭けだと話し、けがが悪化して残りのシーズンに影響が出るかもしれないと危惧していたが、結局は出場を続行したのが報われる結果となった。

 ジョコビッチは試合後、「このコート、ロッド・レーバー・アリーナに感謝したい。毎年愛が大きくなっていく。ロマンスはこれからも続く」と話し、「君がグランドスラムで優勝するのは時間の問題だ」とメドベージェフをたたえた。

 一方のメドベージェフは、「ノバクと彼のチームを祝福したい。オーストラリアで9回、合計で18回のグランドスラム優勝なんて信じられない。それにこれが最後ではないだろう」とジョコビッチを称賛し、一方で「もっと長く面白い試合にしたかったが、きょうではなかった」と悔やんだ。

 この勝利で世界ナンバーワンとしての地位を強化したジョコビッチは、22日に発表される最新の世界ランキングで1位在位通算311週とし、フェデラーが保持していた310週の記録を抜く。一方のメドベージェフは、自己最高の3位に浮上する。(c)AFP/Martin PARRY