【2月21日 AFP】米コロラド州デンバー(Denver)で20日、ユナイテッド航空(United Airlines)の旅客機のエンジンが離陸直後に燃え、その巨大な部品がいくつも住宅地に落下した。旅客機は空港に引き返し、無事に緊急着陸した。当局が明らかにした。

 ユナイテッド航空はツイッター(Twitter)で、「デンバー発ハワイ・ホノルル(Honolulu)行きのUA328便が離陸直後にエンジントラブルに見舞われた。万が一に備えて緊急部隊が空港に待機し、同便は無事にデンバーに引き返した」と発表し、「乗客乗員に負傷者は報告されていない」と明らかにした。

 エンジントラブルにもかかわらず無事に着陸する旅客機を捉えた画像がツイッターに投稿された。機内から撮影された動画では、荒涼とした平野上空を飛行するボーイング(Boeing)777-200型機の右翼側のエンジンが、カバーが完全になくなった状態で、燃えながらぐらついているのが確認できる。

 乗客の一人でフロリダ州フォートローダーデール(Fort Lauderdale)在住のデービッド・デルシア(David Delucia)さんは地元紙デンバー・ポスト(Denver Post)に対し、「爆破した直後に高度が下がり始めたため、正直なところ、死ぬんじゃないかと思った」と語った。別の乗客が撮影した動画を、同乗していたデルシアさんの継娘がオンライン上に投稿したという。

 一方でデンバー近郊ブルームフィールド(Broomfield)では、庭に落下した巨大な環状の金属片など、機体の大きな部品が複数、住宅地で確認された。

 環状の金属片が落下した庭の住民カービー・クレメンツ(Kirby Klements)さんはCNNに対し、「なかなかすごかった」と述べ、「(金属片は)私のトラックの屋根にちょうど落ちた」と語った。クレメンツさんによると、別の部品が隣の住宅の屋根に落下し、1.5メートルの穴ができたという。

 米連邦航空局(FAA)は米運輸安全委員会(NTSB)と調査していくとしている。(c)AFP