【2月21日 AFP】女子ゴルフのミシェル・ウィー(Michelle Wie、米国)が20日、自身を物扱いするような発言をした元米ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏を非難した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の顧問弁護士でもあるジュリアーニ氏は、トランプ政権で首席戦略官も務めたスティーブ・バノン(Steve Bannon)氏のポッドキャストに出演した際、ウィーと元ラジオ司会者の故ラッシュ・リンボー(Rush Limbaugh)氏と一緒にチャリティーゴルフ大会でラウンドした話を持ち出し、カメラマンが追いかけてきたのは、ウィーがパットを打つときの下着を撮るためだと話した。

 ジュリアーニ氏はあくまで冗談だと言っているが、ウィーは同氏の名前こそ出さなかったものの、ツイッター(Twitter)で不快感を示し、「公人がポッドキャストでこういう非常に不適切なエピソードを取り上げ、チャリティープロアマでの私の『パンティー』の話をしたのを聞いて、落ち着かない気持ちになっている」と投稿した。

「この人物が記憶しておくべきは、私がその日、男性ゴルファー全員を上回るスコア『64』を出してチームを勝利に導いたこと。この男が、私と向き合ったときには笑顔を見せ、プレーを褒めていた一方で、背中を向けている間はずっと私を物扱いして『パンティー』の話をしていたかと思うと身震いする」

「話題にするべきは、プレーする女性の一流の技術レベルであって、身につけているものや見た目じゃない」

「私の6年前のパッティングのスタンスは、パットの数字を改善するためのもので(おかげで私はその年の全米オープンを勝てた)、スカートの中をのぞいてみてという誘いなどでは決してない」

 全米ゴルフ協会(USGA)もウィーを支持し「ゴルフ界にも、社会にも性差別の居場所はない。われわれは常に君の味方だ」とツイートした。

 現在31歳のウィーは、メジャー大会の全米女子オープン(US Women's Open Championship 2014)など、米女子ツアーで5勝を挙げており、2019年には米プロバスケットボール(NBA)のゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)のクラブ幹部であるジョニー・ウェスト(Jonnie West)氏と結婚し、昨年6月に長女を出産。現在はツアーを離れている。(c)AFP