【2月21日 AFP】20日に行われた全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)女子シングルス決勝を制した大坂なおみ(Naomi Osaka)が、四大大会(グランドスラム)で10勝できるという周囲の声に対して、「プレッシャーや期待」に押しつぶされることはないと約束した。

 現在23歳の大坂は、決勝でジェニファー・ブレイディ(Jennifer Brady、米国)を6-4、6-3で下し、グランドスラムここ8大会で4勝目を挙げた。決勝では初進出から4戦全勝で、これはモニカ・セレシュ(Monica Seles)氏とロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に続く3人目の記録となる。世界ランキングも2位に上がることが決まった。

 今回の優勝で、大坂は女子テニス界の中心的な存在になるとみられており、グランドスラム通算7勝を挙げているマッツ・ビランデル(Mats Wilander)氏も、大坂なら10勝はできると信じている。

 ビランデル氏の発言について聞かれた大坂は、「区切りをつけて取り組んでいく。今からは5勝目を目指す。それができたら、次は10勝までを何回かに分割して、7勝か8勝を目指すかもしれない」とコメントした。

 さらに大坂は「物事を大きく捉えるのは好きじゃない。自分としては、今という瞬間に生きたい」と話し、「彼にそう言ってもらえるのは光栄だけど、プレッシャーや期待を重荷にはしたくない」と続けた。

 全豪と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)を2度ずつ制し、ハードコートでの強さを証明した大坂だが、他のサーフェスでは苦しんでおり、クレーコートの全仏オープンテニス(French Open)とグラス(芝)コートのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)は3回戦を突破できていない。

 大坂は「そうしたサーフェスでも違和感なくプレーできるようになる必要がある。小さい頃はグラスコートでプレーした経験が全くなかった」と明かし、「クレーに関しては、正直に言えばもう少し運があってもよかったと思う。去年のプレーは全く悪くはなかった」と話した。

 そして、ハードコート以外でグランドスラム初優勝できる可能性が高いのはどちらかと聞かれると、「できればクレー。そっちの方が先に大会があるから」と答えた。

 実績を積み重ねる中で、大坂は若い世代の刺激になりたいと話している。

「私に憧れていたという選手と対戦できるくらい、長く現役を続けられたらうれしい」

「残念ながら、自分は(憧れの選手だった)李娜(Na Li、リー・ナ)とは対戦できなかった」

「だけどスポーツはそうやって前進していくと思う」 (c)AFP