【2月20日 AFP】サッカー・セルビア1部リーグのレッドスター・ベオグラード(Red Star Belgrade)は19日、先日のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2020-21)の試合でACミラン(AC Milan)に所属するFWズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)に向けられた人種差別的チャントを強く非難した。

 レッドスターは発表文の中で、18日に行われたミランとの決勝トーナメント1回戦第1戦で「イブラヒモビッチに向けられた侮蔑を強く非難する」と記し、ボスニア人の父親を持つ同選手に謝罪した。

 出場機会がなく、ベンチに座っていたイブラヒモビッチに対して「臭いバリヤ(Balija)」というチャントを飛ばす男の声が何度か確認される中、地元テレビ局N1は同選手の様子をカメラに捉えていた。バリヤとは、セルビアのナショナリストが使うボスニア系イスラム教徒の蔑称。

 レッドスターはこの男を特定するため、当局と緊密に連携すると約束した。

 2-2の引き分けで終了したこの一戦は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に無観客で開催されたが、数百人を収容できる西スタンド上段のVIP席は満員だった。

 この座席のチケットは普段は販売されておらず、クラブの招待客か記者に配られている。(c)AFP