【2月20日 AFP】独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)と米製薬大手ファイザー(Pfizer)は19日、共同開発した新型コロナウイルスワクチンが当初考えられていたよりも高い温度に耐えられることが試験で示されたと明らかにした。手間のかかる超低温での流通が簡素化できる可能性があるという。

 両社は米食品医薬品局(FDA)に対し、最長で2週間、マイナス25~マイナス15度での保管を認めるよう申請した。これは医薬品用の冷凍庫や冷蔵庫で一般的な温度だ。

 両社のワクチンは、現行のガイドラインでは使用の5日前までマイナス80~マイナス60度で保管しなければならず、輸送と保管に特別な超低温容器とドライアイスが必要だ。

 ファイザーのアルバート・ブーラ(Albert Bourla)最高経営責任者(CEO)は声明で、「新たな保管方法が承認されれば、薬局やワクチン接種施設はワクチン供給の管理がより柔軟にできるようになるだろう」と述べた。

 メッセンジャーRNA(mRNA)という新しい技術を用いたファイザーとビオンテックのワクチンは、新型コロナウイルスのワクチンとして昨年末に欧米で初めて承認された。(c)AFP