【2月20日 AFP】全豪オープンテニス（Australian Open Tennis Tournament 2021）は19日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第4シードのダニール・メドベージェフ（Daniil Medvedev、ロシア）は第5シードのステファノス・チチパス（Stefanos Tsitsipas、ギリシャ）を6-4、6-2、7-5で下し、同大会で初めて決勝に進出した。

　ロッド・レーバー・アリーナ（Rod Laver Arena）に集まった、7000人以上の騒々しいファンの前でチチパスを圧倒したメドベージェフは、これでマッチ20連勝となった。

　三つのタイトル獲得を含む今回の連勝によって大きな自信を得ている25歳のメドベージェフは、しばらく四大大会（グランドスラム）での成功に手を伸ばし続けているが、優勝にはいまだ届いていない。

　メドベージェフがその一線を越えるには、これまでに8度出場した全豪オープンの決勝で全て勝利している第1シード、ノバク・ジョコビッチ（Novak Djokovic、セルビア）との21日の決勝で勝利しなければならない。

　しかし、その巧妙な戦い方で昨年11月から全ての対戦相手を窮地に追いやってきたメドベージェフ以上に勢いある選手はツアーにはおらず、17度のグランドスラム制覇を誇るジョコビッチ相手にも直近4試合のうち3戦で勝利している。

　ロシア人選手では、エフゲニー・カフェルニコフ（Yevgeny Kafelnikov）氏とマラト・サフィン（Marat Safin）氏に次ぐ3人目の全豪オープン決勝進出者となったメドベージェフは「間違いなく簡単な試合ではなかった」と振り返った。

「グランドスラムの準決勝だから少し怖かったし、（第3セットは）競った展開になった。だが、特にサービスゲームで競った局面がいくつかあったから、自分の試合にすることができ満足している」

　20連勝のうち12の白星をトップ10の相手から挙げているメドベージェフは、それによって大きな自信を手にしたと述べた。

　メドベージェフは「自信に関しては、他の選手全員に勝つというのはとにかくすごいこと。みんな恐怖心を少し持つと思うから」と話した上で、「それと同時に、倒したいとより強く思う選手も時には出てくるだろう。厄介な状況だ」と続けた。(c)AFP/Martin PARRY