【2月21日 People’s Daily】「北京から車を運転して崇礼(Chongli)まで少なくとも3、4時間ですが、京張(北京ー張家口)高速鉄道に乗れば1時間は節約できます。かなりの時間が節約できるので、これからはもっと来ようと思います!」と、スキーが趣味の李博(Li Bo)さんはストックを手に河北省(Hebei)張家口市(Zhangjiakou)崇礼区のスキー場へと歩いていった。

 1909年に京張鉄道が落成し、2019年に京張高速鉄道が開通した。自前の設計や敷設がない状態から世界最先端の水準へ、時速35キロから350キロへ、京張線は中国の鉄道の発展を証明するものであり、中国の総合的国力が飛躍的に伸びたことを証明するものである。

 2020年末までに、中国の高速鉄道の運営距離は3万7900キロに達した。2015年の1万980キロと較べ、13次5か年計画期間中にほぼ倍増し、不動の世界一である。

「復興号(Fuxinghao)」高速車両は254項目の重要基準のうち84%が中国の基準であり、性能は以前のものと比べて一段と上がっている。「細かいところまで完璧を目指し、ボギー台車の組み立て案だけでも90種類設計され、1000回以上の反復実験を経ています」と、中国中車青島四方機車車両の首席技師である郭鋭(Guo Rui)さんは言う。中国工程院会員の何華武(He Huawu)氏によれば、中国は時速400キロ以上の高速鉄道システム基幹技術の可変パラメータ規則について率先して探求しており、高速鉄道技術は全面的にオートノミー化・標準化・システム化を実現し、中国の高速鉄道は核心的競争力を極大的に高めた。

 技術だけでなく、運営の面でも安全を守る取り組みが見られる。北斗衛星ナビゲーションシステムが自動運転などの機能を実現し、中国は世界初のスマート高速鉄道を持つことになった。オンラインで切符を買って座席を選び、顔認識によってわずか数秒で改札をくぐり、食事もスマートフォンで予約するなど、高速鉄道の旅客はインターネットに支えられて旅をする。

「交通が便利になれば、おもてなしする観光客もますます増えますし、ますます味わい深い日々になるでしょう!」と、江西省(Jiangxi)吉安市(Jian)万安県(Wanan)でフラワーパークを経営する郭慶全(Guo Qingquan)さんは語る。2019年に高速鉄道が通って以来、万安県では観光産業のチャンスが訪れ、去年の中秋節から国慶節の期間に訪れた旅行客は1日あたりのべ1万2000人にのぼった。同地域の特産品も、高速鉄道で運ばれることで地域経済の活性化に一役買っている。

 高速鉄道はますます発展に均衡をもたらす。成都(Chengdu)ー貴陽(Guiyang)線が開通し、中国西南エリアで問題になっていた交通の不便さが解消された。また、宝鶏(Baoji)ー蘭州(Lanzhou)線の開通により、西北エリアは全面的に全国的鉄道網に組み入れられた。2019年末までに、高速鉄道網の人口50万人以上の都市への開通率は86%に達した。(c)People’s Daily/AFPBB News