【2月18日 People’s Daily】ウールで編んだチベット風のカーペット、世界無形文化遺産のチベット薬湯法で配合された入浴剤、濃厚なチベット風のネックレスやイヤリング…新年明けに、北京市の中関村(Zhongguancun)創業大街で、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)発の文化クリエーティブ企業が「グループで」市場に進出した。

「近年、チベット観光市場がブームになり、文化クリエーティブ産業の発展をけん引している。現地の中小企業は文化伝承、経営管理、ブランドクリエーティブの面で国内一流レベルとなるよう努力している」と、チベット北京商会の欧陽旭(Ouyang Xu) 会長は言う。

 チベットでは、文化クリエーティブ産業が活気にあふれている。李傲然(Li Aoran)さんは「90後(1990年代生まれの世代)」で、大学を卒業してからラサ市(Lhasa)で起業し、7年になる。2020年に現地の旅行文化クリエーティブ商品大会で、彼女の「彩塘」吉祥ハダカムギ活性炭の置物は、「無形文化遺産・伝承・イノベーション」グループの金賞を獲得した。

「今回は私の2回目の出場だ」。李さんは、起業の成功は、やはりクリエーティブとイノベーションによるものだと言う。以前、李さんの主力商品はチベット風ミルクティーだったが、昨年は新型コロナウイルスの影響を受け、失業して家にいた彼女は、ハダカムギの茎(わら)の開発利用に目を向けた。「現在、市場に出回る活性炭は石炭系と木質系のものが多い。チベットのハダカムギの年間生産量は80万トン以上にもなる。ハダカムギの茎は再生可能資源で、その廃棄物を宝として付加価値を高めれば、農民の増収促進だけでなく、チベット高原の生態環境の保護にもつながる」と、彼女は言う。

 専門家の支援のもとで、李さんは順調にハダカムギの茎を活性炭に転化させる技術の難関を突破した。「活性炭は有害ガスの吸着にも使えるし、水の浄化にも使える。私たちは文化クリエーティブと科学技術のイノベーションを融合させ、タンカ(主にチベットで仏教に関する人物や曼荼羅<マンダラ>などを題材にした掛け軸)の画風で『彩塘』シリーズの置物を創り出した。市場の見通しは明るい」と、李さんは言う。

 今、李さんはラサの起業界で有名になった。ハダカムギ活性炭製品は国内特許を登録し、「2020科学技術による経済の発展」国家重点プロジェクトの一部となった。そして順調に中国科学技術部のプロジェクトによる支援を獲得し、江蘇省(Jiangsu)のあるバイオ企業も積極的に協力を求めて来た。「私たちは今年新たに若い絵師たちと契約した。今後は、より多くの文化クリエーティブ製品を設計・製作する予定だ」と、李さんは記者に紹介した。

 李さんのクリエーティブ製品は独特な風格を持っている。ラサ市の「卓番林(DROPENLING)」というチベット手工芸品のブランド店に入ると、チベット各地で生産された手工芸品がずらりと並んでいる。「卓番林」はチベットの民間に散在している400人近くの職人を組織し、彼らに農閑や暇な時間を利用して手工芸品を作ってもらう。

 ラサ市の旧市街地にある古建築大院で、50代の手工芸職人のバゾンさんが「コミュニティー工場」で忙しく働いており、毛糸でチベットの特色あるぬいぐるみを編み上げている。「『卓番林』は職場と無料の技能訓練チャンスを提供してくれた。生活が改善されただけでなく、自分自身の価値も見つけることができた」という。バゾンさんは、今の月収は、毎月3000元(約5万円)から5000元(約8万2000円)の間になったと話した。(c)People’s Daily/AFPBB News