【2月18日 AFP】18日に行われた全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)女子シングルス準決勝で大坂なおみ(Naomi Osaka)に敗れたセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が、試合後の記者会見で涙を流し、会見を途中で打ち切った。

 セレーナは今大会で歴代最多タイとなる四大大会(グランドスラム)通算24回目の優勝を狙っていたが、3-6、4-6で第3シードの大坂に敗れ、マーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶ記録達成はまたしてもお預けとなった。

 開始直後にブレークを奪って2-0とリードしながら、そこから5ゲームを連取されたセレーナは、ショックを受けた様子で「きょう違いとなったのはエラー。自分はエラーがあまりにも多すぎた」と振り返り、「正直に言って勝てたチャンスだった。5-0でリードしていてもおかしくなかった。自分にとっては大エラーの日だった」と話した。

 さらに、ミスが多くなった理由について問われると、涙を流しながら「分からない。もう終わり」と言って会見場を後にした。

 パワーを武器にした選手同士の対決で上回ったのは大坂で、セレーナのウイナーの数が12本だったのに対して自身は20本を記録し、アンフォーストエラーの数もセレーナより三つ少ない21本に抑えた。

 大会を通してショットの感触は良かったというセレーナだが、敗因は「あまりのミスの多さと簡単なミス」以外に見つけられなかった。

 セレーナが最後にグランドスラムを制したのは妊娠中に出場した2017年の全豪オープンで、その後は大坂に敗れた2018年の全米オープンなど4度決勝に進出しているが、いずれも苦杯をなめている。この日コートを去る際は胸に手を当て、あたかも別れを告げているようにも見えた。

 そのジェスチャーについて聞かれたセレーナは、新型コロナウイルスの影響による5日間のロックダウン(都市封鎖)が明け、会場のロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)に戻ってきたファンに対する感謝の意味合いが強かったと説明し、「分からない。もしお別れを言うにしても、誰にも言わない」と語った。(c)AFP