【2月17日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の弾劾裁判で有罪票を投じた共和党の下院議員が、親族11人から「悪魔の軍団」に加わったと非難されている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は15日、6期目のアダム・キンジンガー(Adam Kinzinger)下院議員(イリノイ州選出)が親族から送られた怒りの手紙を掲載した。

 その手書きの手紙には「あなたは私たちと神をどれだけ失望させるのか!」とあり、「あなたはキリスト教の原則に反し、『悪魔の軍団』(民主党とフェイクニュース・メディア)に加わった」と同氏を非難。さらに民主党の「社会主義の理念」に陥ったキンジンガー氏は親族の「恥」だと糾弾している。

 この手紙は米政治陣営の二極化のみならず、トランプ政権後の方針を決めようとしている共和党内部の深い分裂も示している。トランプ前大統領の支持者らは、同氏と決別しようとしている共和党議員たちに激怒している。

 キンジンガー氏はニューヨーク・タイムズに対し、2ページに及ぶ手紙はいとこのカレン・オットー(Karen Otto)氏が書いたもので、11人の親族が署名していると語った。

 オットー氏は同紙に、「私はアダムが疎外されることを望んだ」と語った。

 トランプ氏の弾劾裁判では、下院で10人、上院で7人の共和党議員が有罪票を投じたが、その多くは地元選挙区での反発に直面している。(c)AFP