【2月17日 AFP】米国では16日、中部と南部を襲った厳しい寒波の影響により、数百万戸超で停電が続いた。南東部ノースカロライナ州では竜巻も発生し、少なくとも3人が死亡した。

 今回ほど極端な気温低下が少なく、備えが不足している複数の州では、北極圏からの寒気が流れ込んだことにより気温が記録的な水準まで低下。最も大きな打撃を受けたのが南部テキサス州で、電力需要の急増による送電網への過負荷を避けるため、電力各社が計画停電を実施した。

 全米の停電状況を伝えるウェブサイト「PowerOutage.us」によると、テキサス州では16日朝の時点で、住宅・商業施設・工業施設合わせて400万戸超が停電。同州の州都オースティン(Austin)での気温は氷点下12度前後で、2月の最低気温の平均(7度)を大きく下回った。これに対し、アラスカ州アンカレジ(Anchorage)の気温は氷点下4度だった。

 気象情報サイト「weather.com」によると、今回の冬の嵐により少なくとも4個の竜巻が発生した。うち15日夜にノースカロライナ州沿岸部を襲った竜巻では、少なくとも3人が死亡、10人が負傷。同州ブランズウィック(Brunswick)郡の緊急対策当局は「住宅少なくとも50棟が被害を受け、複数の送電線が損傷し、停電が起きた」と発表した。(c)AFP/Thomas WATKINS