【2月16日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は16日、男子シングルス準々決勝が行われ、予選勝者のアスラン・カラツェフ(Aslan Karatsev、ロシア)が大会第18シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)を2-6、6-4、6-1、6-2で下し、初出場選手としては四大大会(グランドスラム)ではオープン化以降史上初めて4強入りを果たした。

 27歳のカラツェフは負傷したディミトロフを下して夢のような勝ち上がりを続け、準決勝では第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)の勝者と対戦する。

 ディミトロフは第3セットにメディカルタイムアウトを取り、「けいれんだ」という声がコートのマイクで拾われた。トレーナーから腰の治療を受けたディミトロフは勇敢に復帰したものの、その動きには制約もあり、サーブやボールを追うのに苦しんだ。

 初の準決勝進出に信じられないような気持ちだというカラツェフは「序盤は緊張を抑えるのに苦労したが、自分のプレーの仕方を見つけようとした」と語った。

 全豪で予選勝者が4強入りしたのは、1977年大会のボブ・ギルティナン(Bob Giltinan)氏以来2人目となった。

 また現在世界ランク114位のカラツェフは、同125位で2001年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)4強入りを果たしたゴラン・イワニセビッチ(Goran Ivanisevic)氏以降では、最も低い順位でのグランドスラム準決勝を果たしている。(c)AFP