【2月16日 AFP】まん延する女性に対する暴力への対応に追われる南アフリカで、教育相が「教養ある男性はレイプをしない」と発言し、非難を浴びている。

 アンジー・モチェハ(Angie Motshekga)基礎教育相は15日、首都プレトリアの学校で生徒らに向けた演説で、「(政府が)教育を優先しているのは、私たちの課題のいくつかは教育を通してしか対処できないと分かっているから…教養ある男性はレイプをしないからだ」と述べた。

 公式統計によると、南ア警察には、レイプ被害の通報が毎日約110件寄せられている。

 現地テレビ局「ニューズルーム・アフリカ(Newzroom Afrika)」で放映された録画によると、この発言に対し、生徒たちから一斉に「するよ!」と声が上がると、モチェハ氏は、「そう? そうしたことをしないためには、彼ら(男性)が少し教養を身につける必要があると思ったけど」と応じた。

 最大野党・民主同盟(DA)は、モチェハ氏に発言の撤回と謝罪を要求した。

 ソーシャルメディア上で非難が殺到したことを受けて、モチェハ氏は「レイプとの闘いでは、力関係について男性を教育することも重要」だと釈明。「より良い人間に育つよう子どもたちを教育するという文脈から、私の発言を切り取ってはならない」 (c)AFP