【2月16日 AFP】米国の広範囲が15日、異例の寒波に見舞われた。北極圏から寒気が入り込んで気温が急激に低下し、空の便数百便が欠航したり、路面が凍結したり各地で混乱が生じた。南部テキサス州では、停電が発生した。

 米国立気象局(NWS)によると、東海岸から西海岸まで「前例のない広大な地域を覆っている危険な冬の天候」により、全米で1億5000万人以上が気象注意報の対象となっている。

 テキサス州の大都市ヒューストン(Houston)では、氷点下9度まで気温が低下。グレッグ・アボット(Greg Abbott)知事は災害宣言を発令した。全米の停電状況を示すウェブサイト「PowerOutage.US」によると、同州では270万人以上が停電の影響を受けている。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は14日、テキサス州に非常事態宣言を発令し、州の救援活動を連邦政府が支援すると発表した。

 厳しい冬の天候に慣れていない同州では先週、フォートワース(Fort Worth)近郊の路面が凍結した州間高速道路で、車両約100台が絡む多重事故が発生。少なくとも6人が死亡した。(c)AFP/Francois Picard with Chris Lefkow in Washington