【2月15日 AFP】欧州連合(EU)統計局(Eurostat、ユーロスタット)は15日、昨年中国が米国を抜いてEU最大の貿易相手国になったと発表した。

 ユーロスタットによると、2020年の対中貿易額は5860億ユーロ(約75兆円)に達したのに対し、対米では5550億ユーロ(約71兆円)だった。EUから中国への輸出は、2.2%増の2025億ユーロ(約26兆円)、一方中国からEUへの輸入は5.6%増の3835億ユーロ(49兆円)だった。

 EUの貿易相手国として中国と米国に続き3位になったのは、EUを離脱した英国だったという。

 中国経済は昨年、新型コロナウイルスの大流行で第1四半期には打撃を受けたものの、その後力強く回復し、昨年末の消費は前年の水準を上回った。

 この勢いは、自動車や高級品を中心とした欧州産製品の販売の追い風になり、さらに医療・電子機器に対する需要の強さが、対欧輸出増につながった。

 EUと中国が投資協定の批准を目指す中、米国はEU最大の貿易相手国の地位を中国に譲った。以前から交渉が続いてきたこの協定により、欧州企業の中国市場へのアクセスが改善される見通し。(c)AFP