【2月15日 AFP】ミャンマーでは15日、国軍主導の政権が各地に部隊を展開し、インターネット接続を遮断するなど抗議デモに対する取り締まりを強化したにもかかわらず、多くの市民が再び路上に繰り出して抵抗の意思を示した。

 クーデターから2週間が経過する中、アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問や選挙で選ばれた政府関係者ら数百人の身柄を拘束した国軍は、デモへの圧力を着々と強めている。

 しかし、最大都市ヤンゴンや首都ネピドー、第2の都市マンダレー(Mandalay)、南部ダウェー(Dawei)など、各地で新たなデモが行われた。

 軍部隊が展開するヤンゴンの中央銀行周辺で行われたデモには、1000人以上が参加。その中の一人、ニェイン・モー(Nyein Moe)さん(46)は「装甲車を巡回させて、軍は市民を脅している」と語った。

「皆、デモ行進している。逮捕されたり撃たれたりしたってかまわない。今やめるわけにはいかない。怖いと思う気持ちは消えつつある」

 インターネット接続の遮断は、午前中に復旧した。ネット接続状況を監視する団体ネットブロックス(Netblocks)によると、遮断時間は約8時間に及んだ。ソーシャルメディアの利用は依然としてほぼ不可能だという。

 国内の一部地域では、デモに参加した市民らが当局に身柄を拘束される事態を阻止するため、自警団を結成する動きが広がっている。

 15日が期限とみられていたスー・チー氏の身柄拘束は、同氏の弁護士によると裁判所命令により17日まで延長された。ただ、期限はさらに延長される可能性が高い。弁護士は、スー・チー氏が今週、オンラインで法廷に出廷することも明らかにした。(c)AFP