【2月15日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)の男子シングルスで8強入りを果たした大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、今大会でプレーし続けるのは「賭け」であり、腹部のけがは残りのシーズンに影響を与えるかもしれないと明かしたが、リスクを冒す覚悟はできているという。

 全豪オープンで8度の優勝を誇る世界ナンバーワンのジョコビッチは、第5セットにまでもつれこんだ12日のテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)戦で「肉離れ」に見舞われた。

 ジョコビッチは翌日の練習を回避したが、14日の夜には痛み止めを飲んでロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)に登場し、ビッグサーバーである第14シードのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)を4セットで下して準々決勝に駒を進めた。

 痛みは「耐えられる」もので、「なんとか道を見いだして勝利した」というジョコビッチだが、15日は再びトレーニングを見送る予定で、第6シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)との準々決勝を前に回復に努めるという。

 ジョコビッチは「賭けみたいな感じだ。医療チームにはそう言われた。一度コートに立てば何が起きるかなんて分からない」とコメントした。

「体力を残そうとしたり、ポイントやショットで迷ったりはしない。試合は引き込まれるもので、それが普通だ。このレベルでのプレーでは、とにかく全力を出したいものだ」

「今よりもはるかにダメージが大きくなる可能性もあるが、良い方向に進むこともあり得る」

 フリッツ戦の後には「肉離れ」だったと明かし、ラオニッチ戦でも腹部にテーピングをしていた33歳のジョコビッチだが、けがの詳細については明言を避けた。

 ズベレフの攻撃手段を増やしたくないというジョコビッチは、「何が問題かは分かっているけど、今はそれについて話したくない。まだ大会期間中だから」と語った。「皆さんが理解してくれるとうれしい。そのことについてはあれこれと考えたくない」 (c)AFP