【2月16日 AFP】7か月に及ぶ4億8000万キロもの旅路を経て、NASAの火星探査車パーシビアランス(Perseverance)は今、地表のジェゼロ(Jezero)クレーターに向かっている。

【図解】火星探査ミッション 到着ラッシュの2021年

 高速で大気圏に突入する際には大型パラシュートを展開して減速し、ロケット噴射により地表から数メートルの地点で機体を安定させる。

 そしてケーブルを繰り出して探査車をつり下げ、降下させる。

 大気圏突入から着陸までに要する時間は約7分だ。

 パーシビアランスの主な任務は生命の痕跡を探すことだ。バクテリアや微生物の化石の発見に科学者らは期待を寄せている。

 全長は3メートル、6つの車輪が装備され、自律的にクレーター一帯を探査する。クレーターは直径45キロで、38億年前には河川デルタがあったと考えられている。

 スーパーカム(SuperCam)など7つの科学機器を搭載し、岩石や土の化学的性質、鉱物学的特徴を調査する。

 さらに、初の宇宙探査ヘリとなる重量1.8キロの小型ヘリ「インジェニュイティ(Ingenuity)」も搭載。

 パーシビアランスのミッションは約3年がかりとなる予定。その間、岩石サンプル約30点が容器に回収され、容器は2031年以降、欧米合同ミッションにより地球に帰還する。(c)AFP