【2月13日 AFP】新型コロナウイルスの新規感染者がこの1か月でほぼ半減し、世界各地でワクチン接種が急ピッチで進められる中、欧州連合(EU)の保健機関である欧州疾病予防管理センター(ECDC)のアンドレア・アモン(Andrea Ammon)所長は12日、ウイルスは今後も存在し続ける可能性があり、「共存していく覚悟をすべきだ」と警鐘を鳴らした。

 AFPのインタビューでアモン氏は、新型コロナウイルスが「ヒトにとても上手に適応しているようだ」と指摘し、特に欧州諸国はウイルスへの警戒を怠ってはならないと強調。季節性インフルエンザのようにウイルス変異への対応が繰り返し必要となる可能性に触れ、「新型コロナウイルスと共存していく覚悟をしておくべきだ」と述べた。

 これまでに確認された感染者は世界中で1億700万人を超え、死者は240万人近くに上っている。しかしAFPの統計によると、世界の新規感染者はここ1か月で44.5%減少し、希望の光も見えてきている。

 ただ、すべての国が迅速かつ公正にワクチンを受け取らない限り、感染拡大が収束することはないと専門家らは指摘している。

 英医学誌ランセット(The Lancet)に公開書簡を寄せた研究者らは、富裕国がワクチンを大量に備蓄している状況を踏まえ、「新型コロナウイルスが世界レベルで制御されるまでに数年かかる可能性もある」としている。(c)AFP