【2月13日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、アーセナル(Arsenal)のミケル・アルテタ(Mikel Arteta)監督は12日、ソーシャルメディア大手に対してネット上での嫌がらせ行為をなくすためのさらなる対策を求める声に同調する中で、自身の家族に脅迫コメントが寄せられていたことを明らかにした。

 クラブに事例を報告した後、自身のツイッター(Twitter)アカウントを利用するのをやめたというアルテタ監督は、「自分たちに関するコメントを全て読んでいたら、何日もベッドで寝込まなくてはならなくなるだろう」と口を切った。

 さらに、「われわれは皆、SNSでそういう状況にさらされている。だから、もう読まない方がいい。なぜなら、誰かが家族に近づこうとしたら、個人的にもっと影響を受けることになる」とすると、「状況がすぐに収まらないことは分かっているが、中長期的には何か対処できるのではないだろうか? 私はそれを求めている」と訴えた。

 同監督はまた、こうした被害に遭っているのは自分だけではないと強調し、「これが現実であり、気分は良くない。自分への個人攻撃なら受け止められるが、家族が巻き込まれるなら話は別だ」と語った。

 これに先立ち英国のサッカー統括団体は、問題が多発している最近の状況を受けて、ソーシャルメディア各社に嫌がらせ行為をなくすためのさらなる対策を求める公開書簡を送っていた。

 プレミアリーグでは、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のマーカス・ラシュフォード(Marcus Rashford)をはじめ、アクセル・トゥアンゼベ(Axel Tuanzebe)とアントニー・マルシアル(Anthony Martial)、女子選手のローレン・ジェームズ(Lauren James)がソーシャルメディアで人種差別のターゲットにされた。

 また、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich AlbionWBA)のロメン・ソイヤース(Romaine Sawyers)や、ローレンの兄でチェルシー(Chelsea)に所属するリース・ジェームズ(Reece James)も同様の被害に遭っていた。

 11日にはニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)のスティーブ・ブルース(Steve Bruce)監督が、自分の死を望む投稿に気付いたという。一方、審判のマイク・ディーン(Mike Dean)氏は、自身と家族に対する死の脅迫を受け取った後、今週末に行われるリーグ戦の審判を務めないことを申し出た。(c)AFP