【2月13日 AFP】欧州中央銀行(ECB)前総裁のマリオ・ドラギ(Mario Draghi)氏(73)は12日、イタリアの新首相への就任を正式に受諾した。挙国一致の新内閣を率い、新型コロナウイルス流行により大きな被害を受けた同国の立て直しに取り組む。

 同国では先月、ジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)首相率いる中道左派の連立政権が崩壊。前代未聞の危機のさなかで権力の空白が続いていた。

 ドラギ氏は、セルジョ・マッタレッラ(Sergio Mattarella)大統領と面会し首相指名を正式に承諾。その後、政治家や専門家で構成される閣僚人事を発表した。

 新経済財務相には同国の中央銀行であるイタリア銀行(Bank of Italy)上級副総裁のダニエレ・フランコ(Daniele Franco)氏を指名。ロベルト・スペランツァ(Roberto Speranza)保健相とルイジ・ディマイオ(Luigi Di Maio)外相は続投する。大統領報道官によると、ドラギ氏は13日正午、大統領府で就任宣誓を行う。

 ドラギ氏は、ECB総裁を務めていた2010年代に起きた欧州債務危機への対処で、単一通貨ユーロの存続に向け「どんな手段も」講じると宣言。「スーパーマリオ」の異名をとる同氏に対する期待は高く、ほぼ全ての主要政党が同氏を支持した。(c)AFP/Alice RITCHIE / Alexandria SAGE