【2月12日 AFP】北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)朝鮮労働党総書記が、自国の経済が困窮しているのは政府高官らの「自己保身と敗北主義」のせいだと痛罵した。国営メディアが12日、伝えた。

 朝鮮中央通信(KCNA)によると、金氏は政権幹部らが出席した会議の場で、さまざまな産業部門における今年の成長計画について、先月開かれた朝鮮労働党大会で発表された「理念と方針」が反映されていない、計画策定責任者である高官らを「痛烈に批判した」という。

 前回から5年ぶりに開かれ、北朝鮮史の中でもまだ8回目のこの党大会では、新たな経済計画が発表された。

 その一方で、自国経済の困窮の程度も明らかにされた。金氏は経済政策の失敗を繰り返しわび、過去5年は「最悪」の時だったと認めた。

 12日の報道によると、金氏は今回、4日間の党大会の総括として、高官らにはこれらの問題を解決するための「革新的な視点と明確な戦略」が欠けていると厳しく非難したという。

 北朝鮮は金氏の下、禁止されている核兵器および弾道ミサイルの開発を進めてきた。これにより、国際社会から制裁を受けている。さらに新型コロナウイルスの流行や昨夏の洪水被害により、同国経済はさらに疲弊しており、政府の財政難も悪化している。(c)AFP