【2月12日 AFP】新型コロナウイルスに感染後、回復した欧州最高齢のフランス人修道女が11日、117歳の誕生日を迎え、好物のデザート、ベイクドアラスカなど、ごちそうで祝った。

 シスター・アンドレ(Sister Andre)として知られるリュシル・ランドン(Lucile Randon)さんは1904年2月11日生まれ。2度の世界大戦を生き抜いた。

 ランドンさんが暮らす南東部トゥーロン(Toulon)の高齢者施設では新型ウイルスで10人が死亡した。ランドンさんも感染が確認されたが、無症状だったという。

 ランドンさんは10日、同施設でAFPの取材に応じ、「それ(新型ウイルス)にかかっていると伝えられた」と語った。「確かにひどくくたびれていたが、(感染に)気付かなかった」

 世界中から取材の電話が殺到しているランドンさんは、117歳の誕生日に特別なことをする予定はないと話した。

 しかし、ランドンさんが暮らす高齢者施設は、家族とのテレビ電話などのお祝いを企画した。十数人の修道女が暮らす同施設は、特別なミサを計画したほか、フォアグラや鶏肉料理、ランドンさんの好物のデザート、ベイクドアラスカを用意したという。

 ランドンさんはロブスターも好物で、毎日小さなグラス1杯のワインを飲んでいるという。

 国際的な老人学研究団体ジェロントロジー・リサーチ・グループ(Gerontology Research Group)によると、ランドンさんは、世界では日本の田中カ子(Kane Tanaka)さん(118)に次ぐ2番目の高齢者。

 ランドンさんは若者に伝えたいことについて問われると、手を祈りの形に組んで「勇気を持って、思いやりを示して」と答えた。

 映像は10日撮影。(c)AFP/Sandra LAFFONT / Fabien NOVIAL