【2月11日 AFP】西アフリカの赤道ギニアは11日、中国から中国医薬集団(シノファーム、Sinopharm)製の新型コロナウイルスワクチン10万回分の寄付を受けたと発表した。これにより、国内でワクチン接種が開始できるとしている。

 大統領府は公式ウェブサイトに、首都マラボの空港で10日に式典を開き、テオドロ・オビアン・ヌゲマ・ムバソゴ(Teodoro Obiang Nguema Mbasogo)大統領の息子のテオドロ・ヌゲマ・オビアン・マング(Teodoro Nguema Obiang Mangue)副大統領がワクチンを受領したことを明らかにした。

 赤道ギニアは石油資源に恵まれているにもかかわらず、人口130万人のうちの多くが貧困に苦しんでいる。新型コロナウイルスの感染者は5614人で、うち87人が死亡した。

 中国製ワクチンは、新型ウイルス対策の最前線で働く医療従事者や深刻な既往症のある人々、国境警備隊員など5万人に対し、2回接種されるという。

 シノファームは昨年12月31日、自社ワクチンの有効性は79%と発表。これは米製薬大手ファイザー(Pfizer)と独製薬ベンチャーのビオンテック(BioNTech)のワクチンや、米製薬大手モデルナ(Moderna)製の94〜95%という有効性に比べると低い。

 しかしこれらのワクチンは超低温で保管しなければならず、超低温冷蔵が難しい気温の高い貧困国では普及が難しいとみられている。(c)AFP