【2月13日 People’s Daily】金融分野を除く通年の外資導入額(実績ベース)は9999億8000万元(約16兆3000億円)で前年比6.2%増、設立された外資企業は平均で毎日100社以上…。複雑な国際情勢の下、新型コロナウイルス感染症が流行するなかで、中国の外資導入額は増加し、導入額、増加率、世界全体に占める割合のいずれもが拡大した。

 どんなに困難があろうと、2020年、ドイツの化学・医薬品メーカー、メルク(Merck)の中国での成長が停滞することはなかった。生産を再開した上海企業の第1陣に入っていたし、国際輸入博覧会で高性能材料分野への投資計画を発表。生命科学と医薬健康、高性能材料の分野で安定的に成長している。

「2020年は世界経済に不確実性が充満した1年だったが、中国市場は依然として強靱(きょうじん)性を示した。新型コロナの流行は素早く制御され、企業救済策も相次いで制定され、中国に進出した企業を落ち着かせた」と語るのは、メルク投資(中国)有限公司の李曄(Li Ye)副総裁。

 2020年は全世界で対外投資が大幅に減少するなか、中国だけが順調に外資を導入した。外資導入額は4月から9か月連続でプラス成長を遂げた。この結果、通年の外資導入額は過去最高となった。

 中国商務部の最近の調査によれば、6割近い外資企業は2020年、売上高、利益が増えるか横ばいで、95%近くの企業は将来に対して楽観的、あるいは慎重な楽観的態度をとっている。

 中国外商投資企業協会の曹宏瑛(Cao Hongying)常務副会長は「中国の外資導入額は逆境の中で増加した。これは、防疫と経済社会の発展の両方に総合的に対応して得た成果と密接に関係している」と指摘した。曹常務副会長は、中国は有力な措置を講じ、率先して新型コロナの流行を制御し、生産を再開、経済成長をマイナスからプラスに転換したとも述べた。その結果、中国は世界で唯一の経済のプラス成長を実現した主要な経済体となり、国際投資の「安定化装置」「避難港」になったという。

 中国の開放の歩みは絶えず加速されており、ビジネス環境は引き続き改善している。中国は域内包括的経済連携(RCEP)協定に署名し、欧州連合(EU)との投資協定交渉も予定通り終了した。(c)People’s Daily/AFPBB News