【2月11日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は11日、女子シングルス2回戦が行われ、大会連覇を目指していた第4シードのソフィア・ケニン(Sofia Kenin、米国)は3-6、2-6でエストニアのカイア・カネピ(Kaia Kanepi)に敗れ、涙ながらに大会を後にした。

 22歳のケニンは、オーストラリア入りして以来なかなか期待に応えるようなプレーができず、この日も好調のカネピを相手に歯が立たなかった。全豪オープンの女子シングルスで前回覇者が3回戦に到達できなかったのは、1970年以降では3人目で、2003年大会でジェニファー・カプリアティ(Jennifer Capriati)が1回戦負けした後では最短の敗退となった。

 昨年大会の決勝でガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)を下し、四大大会(グランドスラム)初優勝を果たしたケニンだが、前週行われた前哨戦のヤラバレー・クラシック(Yarra Valley Classic 2021)では準々決勝でそのムグルサに敗退するなど、オーストラリア凱旋(がいせん)は厳しいものになった。

 ケニンは前哨戦の後、左鼠径(そけい)部に問題があったことを明かし、大会から義務付けられたホテルでの14日間の隔離期間が影響したかもしれないと示唆していた。迎えたマディソン・イングリス(Maddison Inglis、オーストラリア)との1回戦では感情をあらわにし、試合中に涙していたことも認めた。

 わずか1時間4分で終わったこの日の試合後、目を赤くし、感情的な様子で記者会見に臨んだケニンは、涙をぬぐって「重圧にうまく対処できなかったのは分かっている」と認め、「身体的にも精神的にも、そしてプレーも100パーセントでなかったのは間違いない。とにかく全てがすごくおかしかった」と話した。「本当につらい。今回の豪遠征はまさに試練だった」

 一方、前哨戦のギプスランド・トロフィー(Gippsland Trophy 2021)で準優勝し、好調を維持しているカネピは、3回戦で第28シードのドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic、クロアチア)と対戦する。

 今年の女子シングルスでは、第8シードのビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)と第9シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)も1週目で敗れる波乱が起きている。(c)AFP