【2月11日 AFP】ドイツは9日、中国の海外安全情報レベルを引き上げ、中国への渡航者は入国後数週間病院で隔離され、すでに新型コロナウイルスに感染して回復している場合でも「侵襲性」の検査を受けさせられる恐れがあると警告した。

 ドイツ外務省は海外安全情報の最新のアップデートで、中国は入国者に厳しい措置を講じており、その対象として、すでに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した人や、無症状だが抗体検査で陽性反応が出た人、新型コロナウイルス検査で陽性結果が出た人らを挙げている。

「中国側が適用している医療措置は侵襲性のもので、毎日の血液検査などが含まれる」とドイツ外務省は述べている。

 中国への渡航者は全員、政府が指定した場所で14日間の隔離生活を義務付けられており、幼い子どもは「原則として」親と一緒に過ごせるが、14歳以上は家族から隔離されることもある。

 南ドイツ新聞(Sueddeutsche Zeitung)は、ドイツ人2人が、中国の病院で数週間隔離されたことを受けて、外務省は海外安全情報のレベルを引き上げたと報道。この2人は新型ウイルスに感染してすでに回復し、抗体検査で陽性だったにもかかわらず医療、検査を受けることを余儀なくされたとしている。

 同紙は、外務省はこの2人の扱いについて中国政府に抗議したと伝えている。(c)AFP