【2月10日 People’s Daily】40万平方メートルの海外倉庫を自営し、世界各地の国々で20か所の倉庫とマーケティングセンターを設立…2020年、寧波豪雅輸出入グループは確立している海外倉庫業モデルにより、経営実績が2019年より倍増した。

 10年前、同社の主力事業は、単価が低く、利益が少ない日用品だった。現在、欧米市場で20部類以上の1.5万種の製品を販売し、1日平均注文量は3万件を超えている。海外倉庫は同社が伝統的な外国貿易企業からのモデルチェンジの成功の秘訣(ひけつ)だ。40万平方メートルの海外倉庫は、基本的な機能だけでなく、輸送、販売などの総合機能も備えており、輸出企業に専門的な倉庫保管サービスを提供できる。

 より多くの海外倉庫が絶えず建設されている。そのうち、黒竜江俄速通国際物流は2015年にロシアのモスクワで倉庫を開設した。敷地面積は1.1万平方メートルで、ロシアの地元の速達と連携し、速ければ当日内の配達ができるようにした。福建縦騰ネットワークは越境電子商取引(EC)販売者にサード・パーティー・サービスを提供するもので、世界に36の海外倉庫を保有している。敷地面積は約70万平方メートルで、海外の消費者と中国の売り手のために「乗り換えステーション」を構築している。   

 統計によると、中国は現在1800以上の海外倉庫を持ち、ロシア、日本、韓国、アメリカなどの国と地域に分布している。種類によって、中国の海外倉庫は主に3つに分けられる。越境EC販売者にサード・パーティー・サービスを提供する海外倉庫、越境ECプラットフォームを持ち、主にプラットフォームの顧客にサービスを提供するプラットフォーム型海外倉庫と、成長性が良く、発展潜在力が高く、特色がある成長型海外倉庫の3種だ。

 中国海外倉庫の分布がますます密になっている背景には、越境ECの急速な台頭がある。

 税関総署統計分析司の李魁文(Li Kuiwen)司長は、新興貿易の業態として、越境ECがオンライン取引、非接触式の納品、短い取引チェーンなどの強みによって、外国貿易企業の新型コロナウイルス感染症への対応に積極的な役割を果たしたと述べた。新型コロナのパンデミックは世界の消費者のオンラインショッピングへの依存を高め、越境ECの輸出入貿易額は減少するどころか逆に上昇し、対外貿易を安定させる重要な存在となっている。第1四半期-第3四半期(1月〜9月)において、中国は税関の越境EC管理監督プラットフォームを通じ、輸出入額は1873.9億元(約3兆円)で、前年同期比52.8%増加した。年間の輸出入検査リストは24.5億件で、前年同期比で63.3%増加した。

 海外倉庫は「受注がないうちに、先に海外倉庫に配送する」という運営モデルを採用している。従来の物流モデルに比べ、目的国から出荷するので、運送時間の大幅な短縮が可能となった。インドネシアでは、中国人気ECサイト京東(JD.com)に建設された倉庫・配送一体化の物流により、配送サービスは7つの島と483都市に及んでいる。85%の注文の配送時効は5~7日間から1日間に短縮された。(c)People’s Daily/AFPBB News