【2月9日 AFP】米ビバリーヒルズ(Beverly Hills)で13日、東西冷戦(Cold War)時代に旧ソ連の諜報(ちょうほう)員が使用していた品々が競売に掛けられる。

 マイクが内蔵されたペンや灰皿、磁器のプレートなど、会場に並ぶ古風なスパイ道具は、人気スパイ映画「007」シリーズをほうふつとさせる。

 競売を手掛けるジュリアンズ・オークションズ(Julien's Auctions)のコーディ・フレデリック(Kody Frederick)氏は、「これらを実際に作製した人々は、小型化のパイオニアだった」と語る。

 同氏は、今では誰もがカメラとマイクを持っているが、競売に出品されている多くは、携帯電話が「れんが6個ほどの大きさ」だった時代のものだと続けた。

 競売には女性用ハンドバッグからベルトのバックル、靴ブラシや巣箱、指輪やネクタイまで、カメラが埋め込まれたさまざまな品が出品されており、どれも実際に諜報員が使用していたものだ。

 その他、致死性のシアン化物が入った「義歯」も。落札価格は最高1200ドル(約12万6000円)と推定されている。目録によると「歯はある方法でかむと粉々になるように設計されており、捕らえられた諜報員が拷問や情報漏れを避ける必要があるときに、自分の命を絶つことができた」という。(c)AFP/Laurent BANGUET