【2月9日 AFP】存命のナチス・ドイツ(Nazi)関係者の法的責任追及を進めているドイツの検察当局は8日、強制収容所の元看守の男(100)を、3518人の殺害の共犯として起訴したと明らかにした。

 元看守は1942年から1945年の間に、ベルリン北郊オラニエンブルク(Oranienburg)にあるザクセンハウゼン(Sachsenhausen)強制収容所で、「故意にかつ自ら進んで」被収容者の殺害をほう助したとされている。

 公共放送の北ドイツ放送(NDR)がこの件について報じたことを受け、ドイツ北東部ノイルッピン(Neuruppin)の検察は、男は高齢だが公判に耐えられるとの見解を示した。

 ドイツは2011年に強制収容所の元看守でナチスによる殺人に関与したとして起訴されたジョン・デミャニューク(John Demjanjuk)被告が有罪になったことが前例となり、元ナチス関係者の法的責任の追及を進めている。

 それ以降、ドイツの裁判所では、殺人や残虐行為を直接行ったのではなく、それらをほう助したとして元ナチス関係者に有罪を言い渡す裁判例が出ている。(c)AFP