【2月9日 AFP】軍事クーデターが起きたミャンマーで、国軍トップのミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)総司令官は8日、今回の国軍主導の政権が今までとは異なると主張した。また同日には軍事政権への大規模な抗議活動を受け、複数の都市で戒厳令が敷かれた。

 ミン・アウン・フライン氏が権力掌握以降テレビ演説するのは初めて。同氏は緑の軍服を着て登場し、クーデターは「不正投票」を受けた正当な行為だったと主張。権力の掌握は憲法に違反しないとのこれまでの軍部の主張を繰り返した一方、今回の軍政は2011年まで49年間続いた前回とは「異なる」ものになると明言した。

 ミン・アウン・フライン氏は「非常事態期間の任務完了後、複数政党による自由で公正な総選挙が憲法に従い実施される」とし、「民主主義の基準に基づき、勝利した政党に国務が移される」と述べた。

 戒厳令はヤンゴン、マンダレー(Mandalay)の一部地域などが対象。5人を超える集会と抗議活動が禁じられ、午後8時から午前4時までの外出も禁止された。

 国内各地で起きている抗議デモに対し、軍事政権は今のところ厳しい実力行使を控えているが、緊張が高まった首都ネピドーでは8日、機動隊が数千人のデモ隊に向けて放水した。(c)AFP