【2月8日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)は8日、女子シングルス1回戦が行われ、40歳のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)が同じベテランのキルステン・フリプケンス(Kirsten Flipkens、ベルギー)を7-5、6-2で下し、2回戦進出を決めた。

 初めて全豪オープンに出たのは1998年で、これが通算88回目の四大大会(グランドスラム)出場ながらも衰えを感じさせないプレーを見せるヴィーナスに対しては、大坂なおみ(Naomi Osaka)や妹のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)から称賛の声が上がっている。

 この日同じく快勝を収めた大坂は、自身のヒーローだというヴィーナスの息の長さに驚いている。

 セレーナについて話すことが多いが、実際はヴィーナスとの交流のほうが多いという大坂は、「もちろん彼女には常に敬意を払いたい」と話し、「彼女を見ると、どんな時もテニスへの愛情が伝わってきて、本当にすごいと思う」と続けた。

「最近は彼女の笑顔を見る機会がとても多くて非常にうれしい。テニスを愛しているというオーラがあって、いい意味で人に伝染するエネルギーを持っている。彼女から多くのことを学びたいと思っている」

 テニスを続ける情熱がこれほど多く残っている理由について問われたヴィーナス本人は、「自分の仕事が好き。これは天職」と答えた。

「人生では、何が起きても常に顔を上げて100パーセントを注ぐものだと思う。自分はそれを毎日やっている。それについては誇りに思える」と言うヴィーナスは、2011年に自己免疫疾患のシェーグレン症候群と診断されたが、その後ビーガン(完全菜食主義者)の食生活に変えて戦える体を維持し、病気とも闘ってきた。

 一方、自身も圧勝で全豪オープン初戦を飾ったセレーナは、「姉は本当に刺激になっている。健康面の状況にも一切いら立ったりしない。常に明るい面を見つめ、一生懸命努力する。本当にすごい」と話す。

 大会前にはヒッティングパートナーとしてヴィーナスと数週間を一緒に過ごしたといい、「他の誰にも追い込まれたことのないレベルまで、いまだに私を押し上げてくれるのも刺激になっている。信じられない支えになっている」と付け加えた。(c)AFP