多くの国が中国製ワクチンの使用を許可 指導者が率先接種
このニュースをシェア

【2月8日 People’s Daily】ブラジル国家衛生監督局は1月17日、中国の北京科興中維生物技術有限公司が研究・開発した新型コロナウイルス感染症のワクチン、克爾来福(CoronaVac)の緊急使用を許可すると発表した。ブラジルではこの日、中国製ワクチンにより初めて新型コロナ・ワクチンの接種が行われた。海外で科興中維の新型コロナ・ワクチンの緊急使用を認めた国はインドネシア、トルコに次いでブラジルが3番目だった。中国製ワクチンの安全性、有効性は多くの国から認められるようになっている。
科興中維が開発した新型コロナ・ワクチンは昨年4月、第1、2相臨床試験を開始、これによってワクチンの安全性、有効性が実証されたあと、ブラジルやトルコ、インドネシア、チリなどで第3相臨床試験が始まっていた。最近、試験のデータが発表されており、トルコの中間報告ではワクチンの有効性は91.25%に達していた。インドネシアでの第3相臨床試験では有効性は65.3%だった。
科興中維の尹衛東(Yin Weidong)会長は1月13日の記者会見で、世界各地での第3相臨床試験で克爾来福の安全性、有効性は良好だと証明されたと述べた。
尹会長によれば、科興中維はすでに年産5億回分の第1期ワクチン生産ラインを完成させ、生産を始めている。第2期の生産ラインも建設が終わり、現在、点検中で、2月に生産が始まる見込みだ。
これまでにインドネシアやトルコ、マレーシア、シンガポール、フィリピンなど多数の国が科興中維との間でワクチン提供契約を締結した。注目されるのは、多くの国の指導者が率先して科興中維が開発したワクチンを接種したことだ。これにより中国製ワクチンの安全性、有効性に対する信頼の念が示された。
トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は1月14日、首都アンカラで科興中維のワクチンを接種した。トルコの薬品医療設備局は13日、このワクチンについて緊急使用を許可していた。トルコが新型コロナ・ワクチンを許可したのはこれが初めてだった。
インドネシアのジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領も13日、ジャカルタの大統領府で科興中維のワクチンを接種した。この場面はテレビで実況中継された。同国の薬品食品監督管理局は11日、このワクチンがバンドンでの第3相臨床試験を完了、有効性が世界保健機関(WHO)の規定する50%を上回ったとして緊急使用を許可したと発表していた。(c)People’s Daily/AFPBB News