【2月8日 AFP】(更新)インド北部で7日、ヒマラヤ山脈(Himalayas)の氷河の一部が崩壊して川が氾濫し、現地当局の発表によると少なくとも14人が死亡、170人以上が行方不明になっている。激しい水流は発電所2か所に被害を与え、道路や橋を押し流した。

 ウッタラカンド(Uttarakhand)州政府は8日、「15人を救出し、14人の遺体を収容した」とツイッター(Twitter)で発表した。ただ、地元当局によるとまだ約170人の行方が分かっていないという。

 行方不明者の大半は押し寄せた水にのみ込まれた発電所の作業員だという。発電所では、土砂に埋もれたトンネルから作業員12人が救出されたが、州災害当局者によれば別のトンネル内に20~30人が閉じ込められている。現場に車両が入れないため、数百人の救助隊員らが人力で懸命の救助活動を行っている。

 ウッタラカンド州のナンダ・デビ(Nanda Devi)国立公園を流れる川沿いには、約14の氷河があり、気候変動と森林伐採をめぐる懸念の高まりを受けて研究対象となっている。ウッタラカンド宇宙応用センター(Uttarakhand Space Application Centre)のセンター長はAFPに対し、「川の集水域での崩壊は一般的な現象」と説明。一方、環境NGO「Swechha」の創設者は気候変動の影響についての「厳しい警告」だと指摘した。(c)AFP/Jalees ANDRABI