【2月7日 AFP】内戦下のイエメンで生まれた結合双生児が6日、分離手術のためヨルダンに移送された。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が明らかにした。

 首都サヌアで昨年12月半ばに生まれたこの双子について、病院長は当時、AFPに「2人にはそれぞれ心臓があるが、一人の心臓の位置が正常でない」と語っていた。

 ユニセフは6日、双子が「分離手術を受けるため、けさヨルダンの首都アンマンに医療搬送された」と発表した。

 また、双子の両親も付き添い、手術と移動の費用は「多数の個人からの寛大な寄付」で賄うことができたという。

 サヌアは2014年からイランが支援する反政府武装勢力フーシ派(Huthi)が掌握しており、サウジアラビア主導の連合軍が支援する暫定政府との間で戦いが続いている。

 アラブ最貧国のイエメンの資源の乏しい医療サービスは、内戦により壊滅的な被害を受けており、サヌアでは2019年2月、緊急処置を必要としていた結合双生児が生後2週で死亡した。

 国連(UN)は、内戦によりイエメンは世界最悪の人道危機に陥っているとしている。(c)AFP