【2月7日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相(66)は4日のテレビインタビューで、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)に関する考え事で熟睡できず、何か月も続く制限措置の緩和を期待している国のために「厳しい決定」を出すことを思案し、何度も寝返りを打っていたと明かした。また、美容院が営業を再開できる日を待ち望んでいるものの、白髪になるのはどうしようもない現実だと語った。

 メルケル氏は民放テレビ局RTLに対し、「夜中に目がさめ、いろいろ考えることも実際にある。今は私にとっても大変な時代。われわれ(政府)の決定には明晰(めいせき)な思考が必要であり、私はあらゆる事情を考慮した上で決定を出す。思考を止めるのは難しい」と述べた。

 経験豊富な指導者で、個人的な感情について語ることを通常は避けているメルケル氏だが、世帯やアーティスト、中小企業経営者など大勢の人々がパンデミックで経験している苦境には強く影響されたと話した。その上で「私は何度となく厳しい決断を余儀なくされた。私とて良い材料を発表したいが、われわれがありもしない希望を与えることは許されないため、常に現実に即するよう努めている」と語った。

 ドイツ国内の美容院が昨年11月から営業停止状態にある中で、どのように髪形を維持しているのかとの質問に対しては、「言うまでもなく衛生基準を全て守った上で」アシスタントの手を借りていると答え、「徐々に白髪になることは我慢しなければならない」と付け加えた。また、「美容院が営業を再開できるようになったらありがたい」と話した。(c)AFP