【2月7日 AFP】ラグビーシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2021)が6日に開幕し、スコットランドが11-6で前回王者のイングランドを見事に撃破し、トゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)で38年ぶりの勝利を飾る波乱の幕開けとなった。

 無観客のトゥイッケナムで、フィールドのあらゆるエリアでイングランドを圧倒したスコットランドは、同地では22-12で勝利した1983年以来38年ぶり、通算でもわずか五つ目の白星を挙げた。

 イングランドは主将のオーウェン・ファレル(Owen Farrell)、スコットランドはフィン・ラッセル(Finn Russell)がそれぞれ2本のペナルティーゴール(PG)を決める中、ドゥーハン・バン・デル・メルベ(Duhan van der Merwe)が決めたこの試合唯一のトライが勝負の分かれ目になり、イングランドは規律の乱れの代償を何度も払わされた。

 雨の降った後半、ロングキックで相手を自陣深くに押し込めたスコットランド主将のスチュアート・ホッグ(Stuart Hogg)は、英ITVスポーツ(ITV Sport)に対し、「夢のような結果だ。僕らはお互いを信じていた。信じるに値する男たちを信頼していた」とコメントした。

「試合に向けて気持ちを高めていたし、良いプレーができるのは分かっていた。全てがうまくいけば、勝つチャンスがあると思っていた。守備の堅さが勝因になった」

 一方、イングランドのエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)はスコットランドをたたえ、「彼らはタフにプレーし、セットプレーで競り勝ち、空中戦で上回った。こちらはとにかく試合に入れず、レースに参加できなかった」とコメントした。

「責任は私にある。チームを十分に準備できなかった。こういう日もある。数多くあるわけではないが、きょうは良くない日だった」

 フランスはアントワーヌ・デュポン(Antoine Dupont)を中心に敵地でイタリアに50-10で大勝し、ボーナスポイントも獲得した。

 前回準優勝のフランスは、陽光の降り注ぐ敵地スタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)を自由に駆け回り、参加チームで最も力が劣る若いイタリアを圧倒して7トライを奪取した。デュポンは1トライを決めただけでなく、他に四つのトライに絡み、テディ・トマ(Teddy Thomas)も2トライを記録した。

 2010年以来の大会制覇を目指すフランスは、来週末の次節、敵地ダブリンでアイルランドと対戦する。一方、2015年から続くシックスネーションズでの連敗が28試合に伸びたイタリアは、敵地でイングランドと対戦する。(c)AFP