【検証】「ミャンマー選挙で米大統領選と同じ集計機による不正」は誤り
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■選挙監視員は投票の健全性を評価
ミャンマーの昨年の総選挙では、同国の事実上の政権トップで、ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者のアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏率いる与党・国民民主連盟(NLD)が国軍系政党に圧勝したが、軍は今週初め政権を掌握し、選挙で不正行為があったという主張を口実にしている。
だが、選挙監視員は投票が健全に行われたことを評価しており、国際社会は軍の行動を非難している。
ミャンマーの総選挙では、有権者がスタンプを押す形式で記入した投票用紙が手作業で集計されていた。その様子は、当日にAFPが撮影した写真や動画でも確認できる。
欧州連合(EU)が資金を提供してミャンマーの民主化を支援しているプログラム「ステップ・デモクラシー(STEP Democracy)」が発表した選挙の報告書には、投票所で使用が認められたすべての機器や備品の詳細が記載されており、有権者は「投票用紙」を使用する旨が書かれているが、スマートマティックやドミニオンの機器は記載されていない。(c)AFP/Louis BAUDOIN