【2月6日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)のケビン・デュラント(Kevin Durant)は5日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の接触者追跡調査に振り回され、キャリア初のベンチスタートを強いられた上に第3クオーターの途中で試合を後にする羽目に陥った。

 この日のデュラントにとって奇妙な出来事の始まりは、ウイルス検査で判定保留となっていた人物と接触していたとして、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)戦の先発メンバーから外れたことだった。

 第1クオーターの途中でコートに入った後、デュラントは第3クオーターの残り時間約9分でネッツの関係者に促され、接戦の中でコートから退場。チームのロッカールームに向かう通路では、明らかに不満な様子で水のボトルを放り投げていた。試合は117-123でネッツが敗れた。

 NBAの広報担当者はコメント文で、「十分用心するために、デュラントは試合から除外された。陽性者と濃厚接触したかどうか確認するため、接触者の追跡が行われている」と説明。試合が続行している中、デュラントは本拠地バークレイズ・センター(Barclays Center)の奥で携帯電話を取り出すと、ツイッター(Twitter)で「解放してくれ」とつぶやいていた。

 リーグによると、デュラントはこの日に行われた2度の検査も含め、24時間で計3度の陰性結果が出ていたという。しかし、最初に判定保留とされた人物と接触していたことから、試合の先発メンバーから除外された。そして試合に途中出場した後、別の人物のウイルス陽性が判明し、約19分間のプレーにとどまった。

 ネッツを率いるスティーブ・ナッシュ(Steve Nash)ヘッドコーチ(HC)は、いろいろなことが起きている今シーズンにおいて、デュラントを欠くというまた一つ予想外の出来事に遭遇し、「一晩でデュラントを2度も失うのはきつい」と話すと、「しかし、適応していかなければならない。そういうシーズンなのだから」とコメントした。

 この日8得点に終わったデュラントは、敵地で臨む6日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(Philadelphia 76ers)戦では、チームに帯同しないとみられる。(c)AFP