【2月6日 AFP】ハンガリーで、40代の夫婦がフランス人女性(71)を屋外の小さな小屋に1年半にわたって監禁していたと、検察当局が4日、明らかにした。

 ハンガリー西部にあるシオフォク(Siofok)の検察によると、夫婦は個人の自由を侵害した罪で訴追された。

「1990年代からシオフォク在住」だったという被害女性から、時間をかけて信用を得た夫婦は、女性の家に移り住み、その家を夫婦の子に譲渡するよう説得を試みた。その後、改装が必要になったとして、女性に家から出るよう促したという。

 2018年の初め、夫婦は女性をシオフォク郊外にある閉鎖された物件に連れて行き、その一角にある小屋に閉じ込めたという。

 以前は豚舎や道具類を収めておく納屋として使用されていたというこの小屋の広さは、6平方メートル。内部には寝台とテーブル、ランプ、ラジオはあったが、適切な暖房器具や衛生設備はなかった。

 夫婦は女性に1日1回、食べ物と水、酒を与え、時折監視下で歩くことを認めていた。

 検察は「自らの置かれた状況に絶望した女性は、逃げ出そうとはしなかったものの、夫婦が不在の際には繰り返し助けを求めようとしていた。しかし、脱出には至らなかった」と説明している。

 2019年9月になって、通報を受けた警察が小屋を発見し、女性はようやく救出されたという。(c)AFP