【2月4日 AFP】アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長は3日、ミャンマーで起きたクーデターが「確実に失敗に終わるよう」全力を尽くすと述べた。

 1日早朝、ミャンマー軍兵士らがアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問(75)ら複数の政権幹部を相次いで拘束。ミャンマーの民主主義への挑戦は短命に終わり、軍事政権が復活した。

 グテレス氏は米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のインタビューで、「確実にこのクーデターが失敗に終わるようミャンマーに十分な圧力をかけるため、われわれはすべての関係者や国際社会を動員すべく全力を尽くす」と話した。

 同氏はミャンマーの昨年の選挙は公正に行われたと考えているとした上で「選挙後かつ長期間にわたる移行期間の後に、選挙結果と国民の意思を覆すことは許されない」と述べた。

 スー・チー氏が訴追されたことについて、グテレス氏は「彼女に非があるとすれば、軍に近過ぎたことと、軍を過剰に保護したことだ」と述べた。

「ミャンマーで再び民主主義が進展することを望んでいるが、それには拘束された人全員が解放され、憲法秩序が取り戻されなければならない」と付け加えた。

 同氏はまた、英国が主導し国連安全保障理事会(UN Security Council)の緊急会合が開かれたにもかかわらず、安保理が今回のクーデターに関する声明の内容で合意できていないのは残念だと語った。

 外交筋によると、安保理理事国15か国は3日夜も協議を続けた。2日に声明の採択を阻んだ中国、ロシアとの交渉が特に難航しているという。(c)AFP