【2月4日 AFP】エジプト観光・考古省は3日、北部アレクサンドリア(Alexandria)近郊で、エジプトとドミニカの合同調査隊が口の中に舌の形をした黄金の護符が納められた約2000年前のミイラを発掘したと発表した。

 同省によると調査団は、アレクサンドリア西方のタップ・オシリス・マグナ(Taposiris Magna)神殿で「岩に刻み込まれた16基の墓」を発見した。この埋葬形式は、古代ギリシャ・ローマ時代に広く用いられていたという。

 墓の中には数体のミイラがあり、「保存状態は悪かった」が「金箔(きんぱく)の貼られた舌の形の護符」を持っていた。護符はミイラの口の中に納められ、死者が「死後の世界でも話せるように」との願いが込められているとみられる。

 合同調査隊は、女性の埋葬用マスクや黄金の冠、彫刻がほどこされた大理石のマスクなども発見したという。

 合同調査隊は数年前からアレクサンドリア西方でプトレマイオス朝最後の女王クレオパトラ(Cleopatra)の墓を探している。ただ、考古学関係者の間では、この地域でクレオパトラの墓が見つかる可能性に疑問を呈する声もある。(c)AFP