【2月3日 AFP】フランス・リーグ1、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)のアンドレ・ビラス・ボアス(Andre Villas-Boas)監督が2日、クラブの補強戦略との対立を理由に辞任を申し出た。これを受けクラブは同日、同監督を「職務停止」にした。

 移籍市場最終日となったこの日、マルセイユは閉幕直前にスコティッシュ・プレミアシップのセルティック(Celtic)から元U-21フランス代表のMFオリヴィエ・エムチャム(Olivier Ntcham)を今季終了までのローン移籍で獲得した。

 しかし、ビラス・ボアス監督は、昨年11月以降セルティックでわずか1試合しか先発していないエムチャムの獲得は自身の希望に反するものだったとして、「OM(マルセイユ)には金も何も求めていない。ただとにかく去りたい」と辞意を表明。

 今回の補強については何も聞かされていなかったと明かし、「これは私の仕事のやり方ではない」と辞任を申し出た経緯を説明した。

 これを受け、マルセイユはビラス・ボアス監督を職務停止にしたと発表し、指揮官が見せた企てや態度はクラブに大きな傷をつけるものだとして「避けられない」決断だったとコメント。特にパブロ・ロンゴリア(Pablo Longoria)スポーティング・ディレクター(SD)に対する発言は「許されない」と批判した。

 2019年に就任したビラス・ボアス監督とマルセイユがたもとを分かつのは決定的で、今後さらなる対応が取られると思われる。

 すでにビラス・ボアス監督は先日、チームが直近の公式戦9試合でわずか1勝しか挙げられていない中で、今季終了時の契約満了に伴い退団する意向を表明していた。マルセイユはリーグ戦3連敗で9位に順位を落としている。次節のランス(RC Lens)戦で誰がチームを率いるかは現時点で明らかになっていない。(c)AFP